背景画像は,鶴崎亜紀子様のコラージュ作品「ゼラニウム: Geranium」です。
いくつもの花言葉がありますが,ここでは「君ありて幸福」を支持します。
Movie: 灰路(haiji)様
プロポーズアゲイン。
今回の曲は,そんなストーリー。
彼は,実直そうながら,どうも余裕がない不器用な人のようです。
遅ればせながら,寄り道を楽しむことの大切さに気づき,これからは,彼女と一緒により良い時を重ねていきたいと思い至ったご様子(まず謝ったらどうかと)。
彼女の答えが気になりますが,少しばかり,巨大システムである鉄道のお話を。
日本の鉄道は,世界で最も正確といわれています。
私は,列車のダイヤが,駅と駅の間を最短時間で狂いなく結ぶことを至上目的として組まれているものとばかり思っていました。
ところが,鉄道のシステムには,ダイヤの編成を含めて,遅れが生じても,その拡散・拡大を防いで回復しやくするための時間的・空間的な「余裕」が盛り込まれているというのです。
時間的余裕の例としては,駅ごとの利用者数などに応じて,技術的に可能な最小運転時間に数パーセントの時間を加えること。
空間的余裕のそれは,適当な列車間隔を取って,ドミノ倒しの連鎖を避けることなどなど。
(鉄道本の名著『定刻発車』第9章「ダイヤの回復力を設計する」:三戸祐子,新潮社,2005年)。
いずれも,システムの中に遅れを吸収する回復力を持たせておくという考え方のようです。
これらは,何よりも効率ばかりが重視される風潮のもと,改めて,人の生き様における「余裕(遊び)」の意義を思い出させてくれます。
お話を戻しましょう。
特急列車で一刻も早く目的地に着くことを良しとしていたような彼は,人生のリバランスとして,彼女と一緒に,もっともっと遠くまで歩んで行きたいようなのです。
二人で普通列車に乗り,これまでは通り過ぎるだけだった駅に降り立ってみたりと,ああだこうだと言いながら,大人の遠足のような時を過ごすとか(だから謝ろうよ)。
さて,彼女の答えはどうだったのでしょうか。
シンガーのNCP様が,言葉足らずの彼の気持ちをうまく代弁してくださったおかげか,Nengoro様のイラストによると,どうにか「イエス」が貰えたようで,一安心です(よしよし)。
広大な人生の中では,ときに柔らかく漂う時間があっても良さそうに思えます。
Vocal: NCP
Arrangement, Guitar, Bass and Programming: Yoshihiro Kanetake
Mixed and Mastered: Life Hack Sound creators MONO
Illustration: Nengoro
English Lyrics, Translation and CD Cover Design: picolisco
Special thanks: Tohru Yamaguchi
さあ,君と
二度目の恋しよう
あの頃のように
春が冬の後を追いかけてくるように
夢が時間(とき)の足を追い越すのを見たね
振り向かず駆けた道だから
これから先は
曲がりくねってる道があれば
寄り道をしよう
そして,君に贈る一輪の花束
想いはただ一つ ”咲き誇れ”
君と歩いたリアルな証
尊い道が残る
明日(あす)に放つ夢の羽が
虹の尾を引く
二点間の距離が最短になるように
急ぎ足の時間(とき)を押し付けてきたね
振り向かず駆けた道だから
これから先は
曲がりくねってる道があれば
寄り道をしよう
そして,君に贈った一輪の花束が
照れくさそうにほら,“咲き誇る”
何が幸せなのか
まだわからないけれど
君の笑顔があれば
それだけでいいはず
So, let's fall in love
For a second time with you
Like a day in those days
Just as spring chases after winter
We saw the dream got ahead of a foot of the time
It was the road we ran without looking back
So, from now on
If there's a winding road
Let' s stop along the way
And here's a single flower bouquet for you
There's only one message, “Be in full bloom.”
This is a real evidence of a walk with you and me
A precious road will remain
Wings of dream that were released to tomorrow
Will draw the tail of rainbow
To make the distance between two points the shortest
I've been forcing you a rushing time
It was the road we ran without looking back
So, from now on
If there's a winding road
Let's stop along the way
And the single flower bouquet that I gave to you
Look, seeming a little shyly, “Be in full bloom.”
I still don't know
What happiness is
But if there's your smile
I think that would be enough
So, let's fall in love
It's the second time for you and me
Like in those days of you and me
Just as spring always chases winter, it's something that will happen naturally
Saw a dream passing by our time, it's something that we felt certainly
We went through this road without looking back
So, from now on, this moment that we stand
If there's a winding road in future
Hey, why not stop along the way a little
So, this is a special gift for you, it's a single flower bouquet
I only have one wish for you, “Bloom your very best!”
Here's a real proof of the path we've walked together
It's a precious road that's left as our tale
Wings of dream that are released to tomorrow
They'll draw a rainbow tail
To make all the distance in between two points the shortest out of everything
I've been forcing you a rushing time, I had no care for your thinking
We went through this road without looking back
So, from now on, this moment that we stand
If there's a winding road in future
Hey, why not stop along the way a little
So, this was a special gift I gave you, it's a single flower bouquet
Look, it seems like smiling shyly, “Bloom your very best!”
I still don't know what true happiness is
I might not get that answer in my life
However, if there' s your smiling face
That should be enough for us to thrive
さあ,恋に落ちよう
あなたと私にとって2回目の
あの頃のあなたと私のように
必ず春が冬を追いかけるように,それは自然と起こることなんだ
夢が私たちの時間を追い越すのを見たね,それは私たちが確実に感じたもの
私たちはこの道を振り返らず進んでいった
だから,これから,今私たちが立っているこの時から
未来に曲がりくねった道があるなら
少し寄り道してみないか
そう,これはあなたへの特別な贈り物、一輪の花束
私があなたに願うのはただ一つだけ「自分の最高な形で咲いて」
ここに私たちが一緒に歩いた道のリアルな証がある
自分たちの物語として残った尊い道
明日に向けて放たれた夢の羽が
虹の尾を描く
二点間の距離が全ての中で最短になるように
あなたに急いた時間を押し付けて,あなたの考えを気にしもしなかった
私たちはこの道を振り返らず進んでいった
だから,これから,今私たちが立っているこの時から
未来に曲がりくねった道があるなら
少し寄り道してみないか
そう,これは私があなたにあげた特別な贈り物,一輪の花束
ほら,はにかんで笑っているように見える「自分の最高な形で咲いて」
本当の幸せとはまだ何かわからない
人生の中でその答えは見つからないかもしれない
でも,ここにあなたの笑顔があれば
私たちが繁栄するには十分でしょう